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2005年4月14日 (木)

「Suspended Night」 Tomasz Stanko Quartet

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 初のCDレビューです。ポーランド出身のトランペッター、トーマス・スタンコの作品「サスペンデット・ナイト」を紹介いたします。このアルバムのジャケットは、ジャン=リュック・ゴダール映画史からのスティルで、ここ暫くECMのHPを飾っています。前作「ソウル・オブ・シングス」には脱帽しましたが、この作品も大変素晴しい。
 今作は、一曲目のソング・フォー・サラと、サスペンデッド・ヴァリエーションズⅠ-Ⅹは組曲的な作品。ゆえに小品的な一曲一曲がそれぞれ前後の曲とストーリーを醸し出す構成です。メンバー個々のソロをフューチャーする部分は多くありませんが、陰陽に富んだ表現豊かなアンサンブルと緊張感が夜の帳を美しく表現します。本当にトーマス・スタンコの明暗に富んだ深い響きは心に沁みます。若手リズム隊の、マルチン・ボシレフスキ(P)スワヴォミル・クルキエヴィッツ(B)ミハウ・ミスキエヴィッツ(D)の絶妙のアンサンブルも、前作「ソウル・オブ・シングス」に勝るとも劣らない出来でしょう。若手ゆえに未成熟さを垣間見る部分も感じますが今後の期待は大です。
 アルバム全体の印象ですが、いやぁ、ソング・フォー・サラは一曲目からマジで痺れさせます。マルチン・ボシレフスキのピアノのイントロに始まり、トーマス・スタンコのトランペットが絡み始めるともうたまりません、ただただ蕩けるだけです。 二曲目以降のサスペンデッド・ヴァリエーションズはⅠのダークなイントロから小気味良い4ビートで始まり、Ⅲでは闇夜を漂わすようなイントロに続き、トーマス・スタンコの音色が温もりを燈し、陰と陽のコントラストが美しい。Ⅳは重厚なイントロから、マイルスの「ブルーイングリーン」を思わせるようなスタイリッシュな展開がGood!Ⅵは心休まるバラードで、本当にトーマス・スタンコの深く豊かな響きが心に沁みます。最後を飾るⅩはECMならではのクリスタル美。完璧です。これでいいのだ、これでいいのだ。(一幸斉)

★アーティスト
Tomasz Stanko trumpet, Marcin Wasilewski piano,
Slawomir Kurkiewicz double-bass, Michal Miskiewicz drum
★アルバム・データ
Recorded July 2003
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover:Still from "Histoire(s)du cinema"by Jean-Luc Godard
Photos:Andrzej Tyszko
Design:Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1868, UCCE-1047(日本版)

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