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2005年5月31日 (火)

ECMを聴こう。

◆ECMとは。
 ECMはマンフレート・アイヒャーにより1969年ミュンヘンで創立され36年を経過する。アイヒャー独特の美意識のもと毅然としてトレンドと無縁であり続けたECM。数ある音楽レーベルの中で、ひとりのプロデューサーの知性と感性をよりどころに、30年以上もアルバム製作を貫き通しているレーベルは古今東西ECMを措いて他にはない。
 異端から始まったECMに、いまや多くのアーティストが集う。ECMはもはや誰も無視することのできない一大潮流となった。
 製作されるジャンルはジャズ・クラシック・現代音楽・トラディッショナル・他まで幅広い。その内容は北南米から西欧・東欧・アジアにまでおよぶに至っている。
◆優れた制作コンセプト・録音品質。
 ECM作品に必ず明記されているものに詳細なアルバムデータがある。プロデューサーのマンフレート・アイヒャーをはじめ、アーティスト、録音エンジニア、フォトグラファー、デザイナー等の参画メンバーがアルバムジャケットやライナーノーツに紹介されている。それは明確な製作コンセプトを示すものの表れである。
 音楽CDは録音された演奏内容とアーティストが主役ではあるが、プロデューサーを中心にその作品がどのような意図で制作されているのかも重要なファクターである。
 ECMの作品は演奏内容の素晴しさに止まらず、プロデューサー、録音エンジニア、フォトグラファー、デザイナー等の感性と技量の素晴しさをも堪能できるレーベルである。
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2005年5月28日 (土)

「Electra」 Arild Andersen

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IMG_ecm_1908 アリルド・アンデルセンECMで16作目の作品「エレクトラ」。タイトルの「エレクトラ」とは、ギリシャ三大悲劇詩人の一人ソフォクレスの作品(初演紀元前420年頃)である。オリンピックを2年後に控えた2002年アテネ。ギリシャ人舞台監督ヤンニス・マルガリティスはオリンピック文化事業の一つとしての「エレクトラ」の舞台音楽を、アリルド・アンデルセンに依頼した。それは、いにしえの舞台を現代的な音楽によって蘇えらせる企画であった。
 「エレクトラ」の舞台は、ミケーネ王アガメムノンが妻クリュタイムネストラとその愛人アイギストスに暗殺される。それから7年、次女のエレクトラは父への想いと悲しみ、母への憎しみの中で生き、遠くに避難させた弟オレステスが復讐のために帰ってきてくれるという希望だけが心の支えであった。そして弟オレステスは異国の地で立派に育ち父の復讐のため、つまり母を殺害するために戻ってくる。弟オレステスの護り役の老人がオレステスが死んだという嘘を伝える大芝居を打つ。コロスと呼ばれる集団俳優が観客の想いを代弁し歌い踊る。遂にはオレステスが母に続きその愛人アイギストスへの復讐を果たすために、かつて父が暗殺された館へ向かうところでクライマックスを迎える。
 さて本CDの内容だが、古代ギリシャを想わせる壮大な構成で圧巻だ。サウンドは一聴して東洋的な旋律と作風を強く感じさせられる。ギリシャを代表するシンガー、サヴァーナ・ヤナトゥーの凛とした歌声、ツイン・パーカッションによる立体的重厚なリズム、そしてノルウェーのクラブジャズ・レーベル「ジャズランド」の新世代ミュージシャンの参加によるサウンドは、古代と近未来が融合した超現代的な雰囲気を作り出している。ノルウェージャズ界の重鎮アリルド・アンデルセンが織り成す壮大な世界にジャズが進化し生きていることを感じた。(一幸斉)
★アーティスト
Arve Henriksen trumpet, Eivind Aarset guitars, Paolo Vinaccia drums, percussion, Patrice Héral drums, percussion, voice, Nils Petter Molvær drum programming, Savina Yannatou vocal, Chrysanthi Douzi vocal, Elly-Marina Casdas chorus vocal, Fotini-Niki Grammenou chorus vocal, Arild Andersen double-bass,

An ECM Production
ECM 1908

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Dino Saluzziの紹介。

Dino Saluzzi(ディノ・サルーシ), bandoneon

★ディスコグラフィー
「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」
Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)

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Tomasz Stankoの紹介。

Tomasz Stanko(トーマス・スタンコ), trumpet

★ディスコグラフィー
「Suspended Night」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1868, UCCE-1047(日本版)
「Soul of Things」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1788、UCCE-1021(日本版)

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Vangelis Skourasの紹介。

Vangelis Skouras, french horn

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Socratis Sinopoulosの紹介。

Socratis Sinopoulos, constantinople lyra

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Renato Ripoの紹介。

Renato Ripo, cello

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Konstantinos Raptisの紹介。

Konstantinos Raptis, accordion

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Helmut Nicolaiの紹介。

Helmut Nicolai(ヘルムート・ニコライ), viola

★ディスコグラフィー
「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」
Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)

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Paul McCandlessの紹介。

Paul McCandless(ポール・マッキャンドレス), oboe, english horn, bass clarinet, soprano saxophone

★ディスコグラフィー
「Endless Days」Eberhard Weber, ECM 1748、UCCE-101(日本版)

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Michal Miskiewiczの紹介。

Michal Miskiewicz(ミハウ・ミスキエヴィッツ), drum

★ディスコグラフィー
「Suspended Night」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1868, UCCE-1047(日本版)
「Soul of Things」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1788、UCCE-1021(日本版)

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Sergiu Natasaの紹介。

Sergiu Natasa, violin

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Jarle Vespestadの紹介。

Jarle Vespestad(ヤーレ・ヴェスペスタ), drums

★ディスコグラフィー
「The Ground」Tord Gustavsen Trio, ECM 1788, UCCE-1051(日本版)

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Marcin Wasilewskiの紹介。

Marcin Wasilewski(マルチン・ボシレフスキ), piano

★ディスコグラフィー
「Suspended Night」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1868, UCCE-1047(日本版)
「Soul of Things」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1788、UCCE-1021(日本版)

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Eberhard Weberの紹介。

Eberhard Weber(エバーハルト・ウェーバー), bass

★ディスコグラフィー
「Endless Days」Eberhard Weber, ECM 1748、UCCE-101(日本版)

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John Marshallの紹介。

John Marshall(ジョン・マーシャル), drums

★ディスコグラフィー
「Achirana」Arild Andersen
「The Triangle」Arild Andersen, ECM 1752 UCCE-1040(日本版)

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2005年5月25日 (水)

「The Triangle」Arild Andersen

IMG_ecm_1752
 アリルド・アンデルセン「ザ・トライアングル」。全く新しいコンセプトのピアノトリオ。この美的感覚は並みではない。各メンバーの持つルーツとマインド及びキャリアの融合から生まれる旋律美とインプロビゼーション感覚は、過去に類を見ないジャズの新境地といえよう。
 このトリオ第1作「Achirana」に続く今作品は、ノルウェー、ギリシャ、イギリスからなるヨーロッパの三角形という「ザ・トライアングル」とのタイトルに相応しい趣のある傑作。
 特筆すべきはギリシャ出身ヴァッシリス・ツァブロプーロスのピアノだ。クラシック畑出身の彼は演奏家・作曲家としてクラシックとジャズの二つの顔を持つが、その音楽的魅力と演奏の語法やタッチ及び表現感覚には、典型的なジャズのスタイルを感じさせるところが少ない。またクラシック畑出身ということでは括ることが出来ない部分が多く、それは多分ギリシャという歴史的背景とそのルーツからくる、古典音楽をはじめとする彼のキャリアにあるのであろう。
 作品リーダーであるノルウェー出身アリルド・アンデルセンのベース、イギリス出身ジョン・マーシャルのドラムも、ルーツやキャリアは違うもののECM初期から作品を残し続けている経験豊かな超ベテランである。その厚みと深みある音楽性及び演奏はツァブロプーロスの個性を上手く引き出し際立たせ、作品全体を極上のアートに磨き上げている。
 アルバムの構成はジャズ色の強い曲もあるが、デリケートな曲が主体である。ラヴェル作曲の「パヴァーヌ」は並みのピアノトリオでは成し得ない仕上がりであろう。ラストの「シンデレラ・ソング」に至ってはバラードの極み美しすぎる。まさに目の前でシンデレラがガラスの靴を履いて踊っているかのようだ。(一幸斉)

★アーティスト
Vassilis Tsabropoulos piano, Arild Andersen double-bass,
John Marshall drums
★アルバム・データ
Recorded January 2003
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover Photos: Thomas Wunsch
Liner Photos: Roberto Masotti
Design: Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1752 UCCE-1040(日本版)

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Vassilis Tsabropoulosの紹介。

Vassilis Tsabropoulos(ヴァッシリス・ツァブロプーロス), piano

★ディスコグラフィー
「Akroasis」Vassilis Tsabropoulos
「Chants, Hymns and Dances」Anja Lechner, Vassilis Tsabropoulos, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)
「Achirana」Arild Andersen
「The Triangle」Arild Andersen, ECM 1752 UCCE-1040(日本版)

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David Finckの紹介。

David Finck, double-bass

★ディスコグラフィー
「Promises Kept」Steve Kuhn, ECM 1815, UCCE-1038(日本版)

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「Promises Kept」 Steve Kuhn

IMG_ecm_1815
 スティーヴ・キューン「プロミス・ケプト」。ECMの作品としては異色の作品。スティーブ・キューンの個性が前面に出ていながら、カルロス・フランゼッティのストリングス・アレンジに包み込まれた甘美な仕上がりは、誰にでも聴き易すく肩の力を抜いて聴けるフレンドリーなECM作品。
 この作品に「Produced by Manfred Eicher」の記載がないところをみると、キューンを中心に参加アーティスト主導で制作されたことが伺える。サウンドしかりアルバム・データからしてアイヒャー色が薄いと感じる。最近の彼の作品には日本制作企画盤が多いことも関連があるのかもしれない。
 全体がピアノコンチェルト的な構成。楽曲は過去に録音されている曲(1,2,3,9)が含まれており、この4曲はキューン独特の旋律が鮮烈である。2,3曲目は彼の名を知らしめた名盤でもあるECM第一作「トランス」からのナンバー。特に「ライフズ・バックワード・グランス」はキューン自身がハンガリー系アメリカ人であるということへの根源的郷愁を感じさせる。多分彼自身その想いが強いのだと想う。
 キューンの独特な旋律には、彼の両親がハンガリー移民であるというそのルーツが大きな影響をもたらしていると想われる。ハンガリーは多様な民族性に支えられた豊かな文化で有名。ベラ・バルトークに代表されるように多様な民族音楽にインスピレーションを受た音楽家も多い。やはりルーツから来るソウルフルな旋律には心を打つものを感じる。(一幸斉)

★アーティスト
Steve Kuhn piano, David Finck bass,
String Ensemble Violins: Krista Bennion Feeney, Elizabeth Lim-Dutton, Richard Sortomme, Karl Kawahara, Barry Finclair, Helen Kim, Robert Shaw, Carol Pool, Anca Nicolau, Violas: Sue Pray, Vince Lionti, Karen Ritscher, cello: Stephanie Cummins, Richard Locker, Joshua Gordon
★アルバム・データ
Recorded June and September 2002 Edison Studios, New York
Recording Producer: Arthur Moorhead
Recording Engieer: Gary Chester
Assistant: Yvonne Yedibalian
Remix, Mastering: Jan Erik kongshaug and Manfred Eicher Rainbow Studio,Oslo
Cover Photos: Dieter Rehm
Liner Photos: Robert Lewis
Design: Sascha Kleis
An ECM Production
ECM 1815, UCCE-1038(日本版)

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2005年5月23日 (月)

Manu Katchéの紹介。

Manu Katché(マヌ・カッチェ), drums

★ディスコグラフィー
「In Praise of Dreams」Jan Garbarek, ECM 1880, UCCE-1046(日本版)

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Kim Kashkashianの紹介。

Kim Kashkashian(キム・カシュカシアン), viola
★プロフィール
1952年アメリカ・デトロイトでアルメニア系移民の家に生まれ、8歳よりバイオリン・12歳よりヴィオラを始める。ピーボディ音楽院卒業。1980年ミュンヘン、ライオネルとターティスの国際的コンクールのヴィオラ部門で最優秀賞に輝く。またペンデレッキやシュニトケなどの作品を初演し注目をされる。1985年「エレジー」でECMデビュー。古典から現代音楽まで幅広く多くの作品を残している。

★ディスコグラフィー
「In Praise of Dreams」Jan Garbarek, ECM 1880
「Monodia」 ECM New Series 1850

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Eleni Karaindrouの紹介。

Eleni Karaindrou(エレニ・カラインドルー), piano

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Steve Kuhnの紹介。

Steve Kuhn(スティーブ・キューン), piano

★ディスコグラフィー
「Promises Kept」Steve Kuhn

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Slawomir Kurkiewiczの紹介。

Slawomir Kurkiewicz(スワヴォミル・クルキエヴィッツ), double-bass

★ディスコグラフィー
「Suspended Night」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1868, UCCE-1047(日本版)
「Soul of Things」Tomasz Stanko Quartet, ECM 1788、UCCE-1021(日本版)

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Harald Johnsenの紹介。

Harald Johnsen(ハラルド・ヨンセン), double-bass

★ディスコグラフィー
「The Ground」Tord Gustavsen Trio, ECM 1788, UCCE-1051(日本版)

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Maya Homburgerの紹介。

Maya Homburger(マヤ・ホンバーガー), baroque violin

★ディスコグラフィー
「Ceremony」

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Dave Hollandの紹介。

Dave Holland(デイヴ・ホランド), double-bass

★ディスコグラフィー
「Not for Nothin'」

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Barry Guyの紹介。

Barry Guy(バリー・ガイ), double-bass

★ディスコグラフィー
「Ceremony」

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Jan Garbarekの紹介。

Jan Garbarek(ヤン・ガルバレク), tenor and soprano saxophones and or synthesizers, samplers, percussion
★プロフィール
1947年ノルウェー生まれ。1960年代後期ジョージ・ラッセルGに参加。1969年にECM設立時頃のマンフレート・アイヒャーと出会う。「アフリック・ペパーバード」でECMデビュー。キース・ジャレットのヨーロピアン4などを経て、リーダー作を含め、ジャズ・古典・現代音楽等のさまざまなフォーマットで多くの作品を残す。ECM草創期からのECMを象徴する代表的アーティスト。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「In Praise of Dreams」 ECM 1880
「Monodia」 ECM New Series 1850 (Tigran Mansurian, Kim Kashkashian作品)
「Magico」 ECM 1151 (Charlie Haden, Jan Garbarek, Egberto Gismonti 共同作品)
「Making Music」 ECM1349 (Zakir Hussain リーダー作品)

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Tord Gustavsenの紹介。

Tord Gustavsen(トルド・グスタフセン), piano

★ディスコグラフィー
「The Ground」Tord Gustavsen Trio, ECM 1788, UCCE-1051(日本版)

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Simon Fordhamの紹介。

Simon Fordham(サイモン・フォードハム), violin
★ディスコグラフィー
「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」
Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)

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Michael DiPasquaの紹介。

Michael DiPasqua(マイケル・ディパスクァ), drums, percussion

★ディスコグラフィー
「Endless Days」Eberhard Weber, ECM 1748、UCCE-101(日本版)

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Maria Bildeaの紹介。

Maria Bildea, harp

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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Rainer Brüninghausの紹介。

Rainer Brüninghaus(ライナー・ブリューニングハウス), piano, keyboards

★ディスコグラフィー
「Endless Days」Eberhard Weber, ECM 1748、UCCE-101(日本版)

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Arild Andersenの紹介。

Arild Andersen(アリルド・アンデルセン), double-bass

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「The Triangle」 ECM 1752
「Achirana」Arild Andersen
「Electra」 ECM 1908

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「ECMアーティスト」 W X Y Z

「W」
Eberhard Weber
Marcin Wasilewski
「X」
「Y」
Jacob Young
Savina Yannatou
「Z」

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「ECMアーティスト」 T U V

「T」
Vassilis Tsabropoulos
Ralph Towner
「U」
「V」
Jarle Vespestad
Paolo Vinaccia

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「ECMアーティスト」 M N O

「M」
Michal Miskiewicz
John Marshall
Paul McCandless
Nils Petter Molvær
Federico Mompou
John McLaughlin
「N」
Sergiu Natasa
Helmut Nicolai
「O」

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「ECMアーティスト」 G H I

「G」
Jan Garbarek
Fotini-Niki Grammenou
Tord Gustavsen
Barry Guy
Egberto Gismonti
Jimmy Giuffre
「H」
Dave Holland
Maya Homburger
Arve Henriksen
Patrice Héral
Herbert Henck
Charlie Haden
Zakir Hussain
「I」

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「ECMアーティスト」 D E F

「D」
Michael DiPasqua
Chrysanthi Douzi
「E」
Mathias Eick
Mats Eilertsen
「F」
Simon Fordham
David Finck

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「ECMアーティスト」 P Q R S

「P」
Arvo Pärt
Gary Peacock
「Q」

「R」
Angelos Repapis
Andreas Reiner
Enrico Rava
Konstantinos Raptis
Renato Ripo
「S」
Tomasz Stanko
Socratis Sinopoulos
Steve Swallow
Vangelis Skouras
Dino Saluzzi

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「ECMアーティスト」 J K L

「J」
Harald Johnsen
Vidar Johansen
「K」
Slawomir Kurkiewicz
Steve Kuhn
Eleni Karaindrou
Kim Kashkashian
Manu Katché
「L」
Anja Lechner
Alexei Lubimov

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2005年5月22日 (日)

Andreas Reinerの紹介。

Andreas Reiner(アンドレアス・ライナー), violin

★ディスコグラフィー
「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」
Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)

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Angelos Repapisの紹介。

Angelos Repapis, double-bass

★ディスコグラフィー
「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou, ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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ジャンル別検索

【ECMの幸せ】サイト内の"ジャンル別検索"です。
★ECMは幅広いジャンルにわたって制作されており、作品によってはジャンルを特定できない作品も少なくありません。そんなECM特有の微妙なジャンル分けを検索できればと考えて、"ジャンル別検索"を開設しました。分類の仕方は「一幸斉」の独断と偏見によりますので予めご了承下さい。
★ジャンルの分類★
ジャズ  クラシック  民俗・伝統音楽  現代音楽  映画・フィルム  その他

 【ジャズ】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
Magico
Making Music
Fish Out Of Water
Jimmy Giuffre 3, 1961
A Closer View
Endless Days
The Triangle
Soul of Things
Promises Kept
Suspended Night
Evening Falls
In Praise of Dreams
The Ground
Goodbye
Electra
ECM 1151
ECM 1349
ECM 1398
ECM 1438
ECM 1602
ECM 1748
ECM 1752
ECM 1788
ECM 1815
ECM 1868
ECM 1876
ECM 1880
ECM 1892
ECM 1904
ECM 1908
   【クラシック】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
Federico Mompou / Música Callada
Der Bote - Elegies for Piano
Monodia
Chants, Hymns and Dances
The Sonatas and Partitas for Violin Solo
ECM New Series 1523
ECM New Series 1771
ECM New Series 1850
ECM New Series 1888
ECM New Series 1926-27
   【民俗・伝統音楽】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
Nordan
Kultrum - Music for bandoneon and string quartet
Desert Poems
Chants, Hymns and Dances
ECM 1536
ECM New Series 1638
ECM 1757
ECM New Series 1888
   【現代音楽】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
Octet/Music For A Large Ensemble/Violin Phase
Desert Poems
Monodia
ECM New Series 1168
ECM 1757
ECM New Series 1850
   【映画・フィルム】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
The Weeping Meadow ECM New Series 1885
   【その他】 作品ナンバーをクリックすると作品「CDレビュー」が開きます
作品タイトル作品ナンバー
未登録
未登録
未登録
未登録

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Anja Lechnerの紹介。

Anja Lechner (アニヤ・レヒナー), cello

★ディスコグラフィー
「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」
Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett, ECM New Series 1638, POCC-1050(日本版)
「Chants, Hymns and Dances」
Anja Lechner cello / Vassilis Tsabropoulos piano, ECM New Series 1888, UCCE-2038(日本版)

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2005年5月21日 (土)

「ECMアーティスト」 A B C

「A」
Arild Andersen
Eivind Aarset
「B」
Paul Bley
Rainer Brüninghaus
Maria Bildea
「C」
Elly-Marina Casdas
Jon Christensen
Hariprasad Chaurasia

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アーティスト別検索

【ECMの幸せ】サイト内のアーティスト別検索です。
◆ラストネームの頭文字別に区分しています。 Web検索は一番下にあります。

頭字アーティスト名頭字アーティスト名
AArild Andersen
Eivind Aarset
NSergiu Natasa
Helmut Nicolai
BPaul Bley
Rainer Brüninghaus
Maria Bildea
O未登録
CElly-Marina Casdas
Jon Christensen
Hariprasad Chaurasia
PArvo Pärt
Gary Peacock
DPalle Danielsson
Michael DiPasqua
Chrysanthi Douzi
Q未登録
EMathias Eick
Mats Eilertsen
RAngelos Repapis
Steve Reich
Andreas Reiner
FSimon Fordham
David Finck
SDino Saluzzi
Socratis Sinopoulos
Vangelis Skouras
Tomasz Stanko
Steve Swallow
Bobo Stenson
GJan Garbarek
Egberto Gismonti
Jimmy Giuffre
Fotini-Niki Grammenou
Tord Gustavsen
Barry Guy
TVassilis Tsabropoulos
Ralph Towner
HCharlie Haden
Herbert Henck
Arve Henriksen
Patrice Héral
Dave Holland
Maya Homburger
Zakir Hussain
U未登録
I未登録
VJarle Vespestad
Paolo Vinaccia
JHarald Johnsen
Vidar Johansen
Anders Jormin
WEberhard Weber
Marcin Wasilewski
KEleni Karaindrou
Kim Kashkashian
Manu Katché
Steve Kuhn
Manu Katché
X未登録
LAnja Lechner
Charles Lloyd
Alexei Lubimov
YSavina Yannatou
Jacob Young
MJohn Marshall
Paul McCandless
John McLaughlin
Michal Miskiewicz
Stephan Micus
Nils Petter Molvær
Federico Mompou
Paul Motian
Z未登録

★Web検索はこちらをご利用ください。


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2005年5月18日 (水)

「Endless Days」Eberhard Weber

IMG_ecm_1748
 エバーハルト・ウェーバー2000年4月の作品「エンドレス・デイズ」。晩年の成熟期における傑作といえよう。その威風堂々たる格調高きサウンドは素晴しいの一言に尽きる。その音楽は他が比肩することが容易でない匠の領域に昇華されている。
 ECMデビュー作「カラーズ・オブ・クレー」より約30年、彼の音世界は一貫したイメージが流れており、それを何と表現したらよいか、ウェーバー独特のプログレッシブなアンビエントミュージックとでも言おうか。何かの物語を想起させる作風・アレンジは、古典的であったり現代的であったり幻想的あったりする。彼の作曲家および演奏家としての長年の経験で蓄積・消化されてきた、クラシックからジャズ、ロック、現代音楽等の音楽性は、晩年の成熟期を迎えての当作品において威厳を漂わせている。それはウェーバーならではの至極の音楽世界である。またそのサウンドを表現なしえる、参加のベテラン・プレーヤー面々も匠の貫禄である。
 ウェーバーの繊細なベースプレイが堪能できる詩情あふれるロマンティックなストーリー。ポール・マッキャンドレスの気品溢れるオーボエをはじめ木管楽器の響きは、その奏でるメロディーが聴き手の心を捉えて放さない。作品のアンサンブルの要となるライナー・ブリューニングハウスの質実剛健な揺るぎないプレイはまさに匠の領域だ。マイケル・ディパスクァのパーカッシブなプレイも作品に絶妙なコントラストをつけている。
 音楽を聴くに際して本来意識する必要もないことなのだが、ウェーバーの作品は聴いていて、記譜された演奏と即興の境界が判別できない部分が多い。本当に摩訶不思議のアンビエントミュージック的な音世界である。もしかしてこの作品は、ジャズファンよりプログレファンにお奨めの作品かもしれない。(一幸斉)

★アーティスト
Eberhard Weber bass, Paul McCandless oboe, english horn, bass clarinet, soprano saxophone,
Rainer Brüninghaus piano, keyboards, Michael DiPasqua drums, percussion
★アルバム・データ
Recorded April 2000
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover Painting: Maja Weber
Design and Photos: Dieter Rehm
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1748

【ご注意】当ブログの記事及びAmazonの情報は、あくまで皆様の判断と責任によりお使いください。尚、当ブログの情報に基づく皆様の判断により発生した問題に対して、当方では責任を負いかねますので予めご了承ください。(一幸斉)

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2005年5月13日 (金)

「The Weeping Meadow」Eleni Karaindrou

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 ギリシャ人映画監督テオ・アンゲロプロスの「エレニの旅」オリジナル・サウンドトラック盤。音楽は彼の作品に欠かすことの出来ないギリシャ人作曲家エレニ・カラインドルー。彼女が紡ぎ出す音世界を言葉で表現するのは不可能に近い。一つの世紀にわたって次から次に処を奪われ続ける難民として、ギリシャ現代史をひたすらな愛で旅していく一人の母性「エレニ」にはギリシャそのものの姿が投影されている。カラインドルーの音楽は私たちの心の中で移動しながら命の深い部分に共鳴を与える。そして、そのメッセージは消えることがない。
 追放、ノスタルジックなアコーディオンの音。絶望と郷愁をオーケストが厳かに奏でる。ストリングスの忍耐強い鼓動。蘇生のリズムを追うハープ。コンスタンティノーブルリラが喚起する音はアンサンブルと相俟って民族性とその背景を想起させる。祈りの合唱さえ言葉を交わしているかのようだ。
 タイトルの「The Weeping Meadow」は邦題「嘆く草原」、直訳は「涙ぐむ牧草地」となろうか   。カラインドルーはライナーの冒頭で次のように語っている、『「エレニの旅」は記憶の断片から、そしてオデッサとスミルナから追われた何千という人々が足跡を残した土地への思いから作られています。土地は彼らが再び住み着き、自分たちの悲しみを歌うのを目にし、彼らの期待と信念と夢を感じ、失くした望みを彼らとともに静かに嘆き悲しみました。』と。難民の望郷への思いと郷愁。打ち砕かれる未来への希望。叶えられない家族愛。この重厚なる現実とその背景・本質から醸し出される厳粛なサウンド。20世紀とは戦争とその歴史に振り回されて移動する人々の苦悩の世紀であったことを痛切に思い知らされる作品である。(一幸斉)
■「エレニの旅」はシャンテ シネ他、絶賛上映中。

★アーティスト
Maria Bildea harp, Konstantinos Raptis accordion, Socratis Sinopoulos constantinople lyra, Vangelis Skouras french horn, Renato Ripo violoncello, Sergiu Natasa violin, Angelos Repapis double-bass, La Camerata Athens String Orchestra, Eleni Karaindrou piano, Hellenic Vocal Ensemble/Antonis Kontogeorgiou choirmaster
★アルバム・データ
Recorded April 2003
Studio Polysound,Athens
Recording engieer: Giorgos Karyotis
Editing and mastering: Yiannis Ioanidis, Petros Siakavellas, Manfred Eicher at Digital Press Hellas
Stills: Dimitris Sofikitis, Andreas Sinanos ( p.10-15,18)
Photo( p.24): Takis Diamantopoulos
Design:Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM New Series 1885 UCCE-2037(日本版)

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2005年5月10日 (火)

「Kultrum - Music for bandoneon and string quartet」Dino Saluzzi / Rosamunde Quartett

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 ピアソラ亡き後バンドネオンの第一人者として活躍する巨匠ディノ・サルーシと若手新進気鋭のロザムンデ・カルテットによる「 Kultrum - Music for bandoneon and string quartet (サロン・デ・タンゴ)」
 心の奥底から感動し聴くほどに引き擦り込まれる名盤。アルゼンチンの情景を想起させる曲の構成とバンドネオンと弦楽四重奏が一体となった音楽的生命力が鮮烈で凄い。聴き手は抑えることの出来ない郷愁を呼び起こされて、その濃厚なる音楽世界に魅了されてしまう。
 Kultrumのプロジェクトは1996年に始められ2年のロードワークが費やされ、サルーシとロザムンデの4人それぞれが主客不分すなわち個と全体が融和し、音は同化と吸収を繰り返しながら一体となり昇華されていった。その音楽はタンゴというジャンルや弦楽四重奏という形式及びそのルーツを意識することを超越している。まさにECMでなければ成し得ない名作であろう。
 サルーシのサウンドは、幼少の頃に耳にした民族音楽や印象主義からジャズ等、アルゼンチンに影響を与えた音楽が渾然一体となっている。その表情は多彩で、時に神秘的で、俗っぽく、粗削りで、繊細だ。誰もが持つ故郷そして根源的なものへの郷愁。幼少期に過ごした小さな村での質素な生活への想像上の回帰が、大都市の洗練され過ぎた生活と並べられる。彼はある意味で社会批評家であると同時にそれを表現できるロマンティストである。ラテンアメリカの歴史を背負う複雑な心模様は、バンドネオンの巨匠の立場として伝統を守りつつ、革新をも躊躇しない彼の音楽に厳かなオーラを醸し出している。
 ロザムンデ・カルテットは1991年にドイツのミュンヘンで結成されて以来、瞬く間にトップランク入りをし、ヴェーベルン、ブリアン、ショスタコーヴィチの作品や、近年はハイドンの難曲にも取り組んでいる。メンバーは第1ヴァイオリンのアンドレアス・ライナー、第2ヴァイオリンのサイモン・フォードハム、ヴィオラのヘルムート・ニコライ、チェロのアニヤ・レヒナー。ことにチェロのアニヤ・レヒナーは前衛的タンゴのプロジェクトに14年のキャリアがあり、サルーシのソロアルバム「クルトゥルム」に触発魅了されていたことが起因となって、Kultrumのプロジェクトへの参画が実現している。
 後述。日本とアルゼンチンとの根源に思考を巡らしてみた。元来、ファーイースト(東洋の東端)とファーウエスト(西洋の西端)はモンゴロイド民族の国土である。南米諸国はスペイン・ポルトガルの影響が濃い。日本への西洋文化の伝来はスペイン・ポルトガルであった。南米諸国には日系移民も多く根源的な繋がり(因縁)が想像する以上に深きことを感じる。(一幸斉)

★アーティスト
Dino Saluzzi bandoneon,
Rosamunde QuartettAndreas Reiner violin, Simon Fordham violin. Helmut Nicolai viola, Anja Lechner cello
★アルバム・データ
Recorded March 1998
Propstei St.Gerold
Tonmeister: Markus Heiland
Cover Photos: Flor Garduño
Liner Photos: Konrad R. Müller
Design:Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM New Series 1638

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2005年5月 2日 (月)

「Soul of Things」Tomasz Stanko Quartet

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 名盤登場。「ソウル・オブ・シングス」は、ECMベテラントランペッター、トーマス・スタンコによる3年ぶりのリーダーアルバム。カルテット(トランペット+ピアノトリオ)では1996年のレオシア以来。レオシアではリズム隊がECMきっての超ベテラン陣だったのに対し、今作はマルチン・ボシレフスキ(P)スワヴォミル・クルキエヴィッツ(B)ミハウ・ミスキエヴィッツ(D)の若手を起用。さすがに演奏のレベルや幅はベテランに敵わないものの、この若手陣もベテランに負けじとプレイもセンスもかなりのレベル。作品の出来はトーマス・スタンコによるものが大きいが、スタンコと若手リズム隊のコラボレーションに違和感は全くなく、絶妙たるアンサンブルと曲想には脱帽だ。これぞポーランド・ジャズの美学かと思わせる作品である。ソウル・オブ・シングスVar.Ⅰ-XIIIの一曲一曲がストーリーを醸し出す組曲的な作品。
 Ⅰはシンプルなモチーフからストーリーが開いていくような、オープニングにふさわしい厳かな展開。Ⅱからは物語がするすると心地よく流れ出し、ストレートアヘッドな4ビートの曲、メロディアスな曲がバランスよく構成され、特にⅣのトーマス・スタンコの哀愁をそそる音色とメロディーがたまらない。Ⅶ・Ⅷは即興的要素が多い曲だが、このような曲でも粋なプレイが出来てしまうのも、リズム隊の若手の領域を超えるものを感じる。XIは物語のクライマックスを迎える感じが素晴しい。最後のXIIIは、アルバムタイトル名を感じさせるトーマス・スタンコのソウルフルなテーマとソロにグッときて、マルチン・ボシレフスキの消え入るようなやさしさに満ち溢れたピアノに包まれながら、物語が静かに扉を閉じていく。「あー、もう終わっちゃうの」というようなエンディング。これぞECMの渋さ。極みである。(一幸斉)

★アーティスト
Tomasz Stanko trumpet, Marcin Wasilewski piano,
Slawom Kurkiewicirz double-bass, Michal Miskiewicz drum
★アルバム・データ
Recorded August 2001
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover:Still from "Eloge de l'amour" by Jean-Luc Godard
Photos:Andrzej Tyszko
Design:Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1788、UCCE-1021(日本版)

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2005年5月 1日 (日)

「In Praise of Dreams」 Jan Garbarek

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 ノルウェー出身ヤン・ガルバレクの最新アルバム「イン・プレイズ・オブ・ドリーム」。ECM以外ではありえない作品。とにかく美しい。サックス・ヴィオラ・ドラムにシンセ・サンプラーというミニマムな編成とは思えない濃厚なサウンドは、ヤン・ガルバレクの熟された音楽世界とノルウェー人の持つソウルに由来すると思われる。ガルバレクの音には熱い血が通っていることを強く感じる。キム・カシュカシアンのヴィオラの存在も大きい。彼女はアルメニア系アメリカ人で、伝統音楽から現代音楽まで幅広くクラッシク界で活躍。彼女のヴィオラにも複雑なソウルを感じぜずにはいられない。ガルバレクとカシュカシアンは接点も多く、アルメニア人作曲家ティグラン・マンスリアンやギリシャ人作曲家エレニ・カラインドルーの作品他で共演している。出身キャリアの違う二人であるが、音楽においては微妙なニュアンスの点でさらに接近融合している感がする。ドラムのアフリカ系フランス人マヌ・カッチェはロック系の共演が多い中で映画音楽を担当するなど活躍の場は広い。
 この三人の織り成すデリケートで生々しいい音の息づかいはアコースティックからシンセ・サンプラーに至るまで明確に伝わってくる。ミニマムゆえの無駄を削ぎ落とした明晰かつ不思議な音世界。アルバム中のタイトルのネーミングを見ても「Knot of place and time(場所と時間の結び目)」「Conversation with a stone(石との会話)」「A tale begun(物語が始められました)」などの時空を跨ぐような言葉のイメージと音楽のイメージが醸し出す世界は、奥行きと広がりに富んでいて実に豊かだ。まるで夢で映画を見ているようだ。まさに「In praise of dreams(夢の賞賛)」である。(一幸斉)

★アーティスト
Jan Garbarek tenor and soprano saxophones and or synthesizers, samplers, percussion
Kim Kashkashian viola, Manu Katché drums
★アルバム・データ
Recorded 2003 at Blue Jay Recording Studio,Carlisle,MA(Engineer: James Farber), A.P.C.Studio,Paris(Engineer: Didier Leglise), and in Oslo.Edited,mixed and completed at Rainbow Studio by Jan Garbarek,Manfred Eicher, and Jan Erik kongshaug(Engineer)
Photos: Jan Jedlicka
Design: Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher and Jan Garbarek
An ECM Production
ECM 1880, UCCE-1046(日本版)

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