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2005年5月28日 (土)

「Electra」 Arild Andersen

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IMG_ecm_1908 アリルド・アンデルセンECMで16作目の作品「エレクトラ」。タイトルの「エレクトラ」とは、ギリシャ三大悲劇詩人の一人ソフォクレスの作品(初演紀元前420年頃)である。オリンピックを2年後に控えた2002年アテネ。ギリシャ人舞台監督ヤンニス・マルガリティスはオリンピック文化事業の一つとしての「エレクトラ」の舞台音楽を、アリルド・アンデルセンに依頼した。それは、いにしえの舞台を現代的な音楽によって蘇えらせる企画であった。
 「エレクトラ」の舞台は、ミケーネ王アガメムノンが妻クリュタイムネストラとその愛人アイギストスに暗殺される。それから7年、次女のエレクトラは父への想いと悲しみ、母への憎しみの中で生き、遠くに避難させた弟オレステスが復讐のために帰ってきてくれるという希望だけが心の支えであった。そして弟オレステスは異国の地で立派に育ち父の復讐のため、つまり母を殺害するために戻ってくる。弟オレステスの護り役の老人がオレステスが死んだという嘘を伝える大芝居を打つ。コロスと呼ばれる集団俳優が観客の想いを代弁し歌い踊る。遂にはオレステスが母に続きその愛人アイギストスへの復讐を果たすために、かつて父が暗殺された館へ向かうところでクライマックスを迎える。
 さて本CDの内容だが、古代ギリシャを想わせる壮大な構成で圧巻だ。サウンドは一聴して東洋的な旋律と作風を強く感じさせられる。ギリシャを代表するシンガー、サヴァーナ・ヤナトゥーの凛とした歌声、ツイン・パーカッションによる立体的重厚なリズム、そしてノルウェーのクラブジャズ・レーベル「ジャズランド」の新世代ミュージシャンの参加によるサウンドは、古代と近未来が融合した超現代的な雰囲気を作り出している。ノルウェージャズ界の重鎮アリルド・アンデルセンが織り成す壮大な世界にジャズが進化し生きていることを感じた。(一幸斉)
★アーティスト
Arve Henriksen trumpet, Eivind Aarset guitars, Paolo Vinaccia drums, percussion, Patrice Héral drums, percussion, voice, Nils Petter Molvær drum programming, Savina Yannatou vocal, Chrysanthi Douzi vocal, Elly-Marina Casdas chorus vocal, Fotini-Niki Grammenou chorus vocal, Arild Andersen double-bass,

An ECM Production
ECM 1908

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