「In Praise of Dreams」 Jan Garbarek
ノルウェー出身ヤン・ガルバレクの最新アルバム「イン・プレイズ・オブ・ドリーム」。ECM以外ではありえない作品。とにかく美しい。サックス・ヴィオラ・ドラムにシンセ・サンプラーというミニマムな編成とは思えない濃厚なサウンドは、ヤン・ガルバレクの熟された音楽世界とノルウェー人の持つソウルに由来すると思われる。ガルバレクの音には熱い血が通っていることを強く感じる。キム・カシュカシアンのヴィオラの存在も大きい。彼女はアルメニア系アメリカ人で、伝統音楽から現代音楽まで幅広くクラッシク界で活躍。彼女のヴィオラにも複雑なソウルを感じぜずにはいられない。ガルバレクとカシュカシアンは接点も多く、アルメニア人作曲家ティグラン・マンスリアンやギリシャ人作曲家エレニ・カラインドルーの作品他で共演している。出身キャリアの違う二人であるが、音楽においては微妙なニュアンスの点でさらに接近融合している感がする。ドラムのアフリカ系フランス人マヌ・カッチェはロック系の共演が多い中で映画音楽を担当するなど活躍の場は広い。
この三人の織り成すデリケートで生々しいい音の息づかいはアコースティックからシンセ・サンプラーに至るまで明確に伝わってくる。ミニマムゆえの無駄を削ぎ落とした明晰かつ不思議な音世界。アルバム中のタイトルのネーミングを見ても「Knot of place and time(場所と時間の結び目)」「Conversation with a stone(石との会話)」「A tale begun(物語が始められました)」などの時空を跨ぐような言葉のイメージと音楽のイメージが醸し出す世界は、奥行きと広がりに富んでいて実に豊かだ。まるで夢で映画を見ているようだ。まさに「In praise of dreams(夢の賞賛)」である。(一幸斉)
★アーティスト
Jan Garbarek tenor and soprano saxophones and or synthesizers, samplers, percussion
Kim Kashkashian viola, Manu Katché drums
★アルバム・データ
Recorded 2003 at Blue Jay Recording Studio,Carlisle,MA(Engineer: James Farber), A.P.C.Studio,Paris(Engineer: Didier Leglise), and in Oslo.Edited,mixed and completed at Rainbow Studio by Jan Garbarek,Manfred Eicher, and Jan Erik kongshaug(Engineer)
Photos: Jan Jedlicka
Design: Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher and Jan Garbarek
An ECM Production
ECM 1880, UCCE-1046(日本版)
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コメント
ヤン・ガルバレク、2,3年ぐらい前に行きました。最初に聞いたのが高校3年のとき、ラルフ・タウナーとのデゥオで。それ以来ずっとECM好きです。
投稿: fiji | 2005年6月16日 (木) 20:27
fijiさん、コメント書き込み有難う御座いました。今後もECMへの感想等がありましたら、ご投稿下さい。
投稿: 一幸斉 | 2005年6月20日 (月) 07:39