« Alexei Lubimovの紹介。 | トップページ | Anders Jorminの紹介。 »

2006年5月17日 (水)

「Der Bote - Elegies for Piano」 Alexei Lubimov

■CDのご購入は→こちらからどうぞ Remotebuyjp1

Img_ecm_n1771_1■アレクセイ・リュビーモフ選曲・演奏による「エレジー・フォー・ピアノ」は、3世紀間のレパートリーから集められた慎ましい傑作群。それらの気取らない瞑想的詩情と作者の深い内的衝動が共通性として感じられる。エレジーとはギリシャ語のエレゲイヤに由来しエレゴスというのは追悼詩で、拡大解釈すれば追悼音楽とも言える。追悼、メランコリー、さまざまな時の流れや別離、失われた時へのノスタルジックな思いすべてが、「エレジー的な音楽のタイトル」に内在する。リュビーモフはエレジー的曲を関連付けたり対照させるように選曲しているのが窮めて妙味である。冒頭のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの「幻想曲(1787年)」が最も近代的に聴こえたり、シルヴェストロフの「メッセンジャー(1996・7年)」がまるで18世紀のの作品のように聴こえたりすることも、奇妙でありながら必然である。またグリンカ・ショパンの作品の優しさと、リスト・バルトーク・ドビュッシーの作品の抑制的慎ましさは対照的で、コントラストが効いている。そして最も前衛的な作曲家であるジョン・ケージの「ある風景の中で」が繊細で詩的な華を披露する。それは西洋の対極にある東洋の「蓮華」ようだ。このリュビーモフの豊かで幅広い表現力と作品への絶妙な解釈は、これらの作品を見事に昇華している。聴けば聴くほどにエレジーかな、時空を超えた感性の記憶が縦横無尽に連鎖し、もう至極最高。さすがECMである。ちなみに、私が「Der Bote - Elegies for Piano」を始めて耳にしたのは、【柴原珈琲店】でした。(一幸斉)
★アーティスト
Alexei Lubimov piano
★アルバム・データ
Recorded December 2000
Radio DRS Zurich
Tonmeister: Peter Leanger
Cover: Jan Jedlicka
Photos: Christoph Egger
Design:Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM New Series 1771

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/96825/10116290

この記事へのトラックバック一覧です: 「Der Bote - Elegies for Piano」 Alexei Lubimov:

コメント

コメントを書く