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2007年7月27日 (金)

「Octet/Music For A Large Ensemble/Violin Phase」 Steve Reich

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Img_ecm_n_1168『Octet/ Music For A Large Ensemble/ Violin Phase』はECMより発表されているスティーヴ・ライヒの3作品中の1枚で、兎にも角にも理屈抜きに聴いてもらいたい傑作。きっと、夏場の暑さに疲れた頭と感覚をクールダウンして心地よくリセットできることでしょう。スティーヴ・ライヒは、ミニマルミュージックを代表する作曲家としての見方が一般的であるが、その作風はミニマルミュージックのスタイルには収まらない作品も多い。ミニマル・ミュージックとは、パターン化された音型を反復させる音楽であるが、ライヒは、ほぼ同期していた2つの音源(テープループ)が周期的に次第にずれていくことによる"モアレ効果(空間周期的うなり現象)"に着目して、単純な反復の繰返しに生じるずれが、徐々に微細な変化を遂げるというアイデアを作品に応用した。徐々にフェーズしていくパターンを作る"フェイズ・シフティング"の技法や、フレーズやメロディの一部を一時的に増幅させ繰り返す"オーグメンテーション"の技法を駆使して、リズム、ハーモニーにおいてもユニークな表現を作り出している。また"Music For A Large Ensemble"に代表される、演奏家が増えることによる音響心理学的な増幅効果も大きい。そんなライヒの作風において、当作品の"Octet"は圧巻であり、さまざまな要素が重厚に変化していく様は感動もの、何度聴いても引き込まれる鮮度抜群な魅力が最高。この作品は疲れた時のクールダウンに、愛聴盤に聴き飽きた時の感覚リセットに超オススメの一枚!(一幸斉)
★アーティスト
Russ Hartenberger: marimba,   Glen Velez: marimba,
Gary Schall: marimba,   Richard Schwarz: marimba,
Bob Becker: xylophone,   David Van Tieghem: xylophone,
James Preiss: vibraphone,   Nurit Tilles: piano,
Edmund Niemann: piano,   Larry Karush: piano,
Steve Reich: piano,   Jay Clayton: voice,
Elizabeth: Arnold voice,   Shem Guibbory: violin,
Robert Chausow: violin,   Ruth Siegler: viola,
Claire Bergmann: viola,   Chris Finckel: cello,
Michael Finckel: cello,   Lewis Paer: bass,
Judith Sugarman: basse,   Virgil Blackwell: clarinet,
Richard Cohen: clarinet,   Mort Silver: flute,
Ed Joffe soprano: saxophone,   Vincent Gnojek: soprano saxophones,
Douglas Hedwig: trumpet,   Marshall Farr: trumpet,
James Hamlin: trumpet,   James Dooley: trumpet,
★アルバム・データ
"Music For A Large Ensemble and Octet" Recorded February 1980
Colembia Recording Studios, New York
"Violin Phase" Recorded March 1980 Tonstudio Bauer, Ludwigsburg
Engineer: Martin Wieland
Cover notation: Octet, last ten bars,
Steve Reich - manuscript
Photos: Deborah Feingold
Cover Design: Barbara Wojirsch
Produced by Manfred Eicher
ECM New Series 1168

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2007年7月26日 (木)

Steve Reichの紹介。

Steve Reich (スティーヴ・ライヒ), piano, Composer
★プロフィール

 1936年ニューヨーク生まれ。ミニマル・ミュージックを代表するアメリカの作曲家。1957年コーネル大学哲学科で芸術の学士号を取得。1958年-1961年までニューヨークのジュリアード音楽院に在籍。1961年-1963年まで、カリフォルニア州オークランドのミルズカレッジでルチアーノ・ベリオとダリウス・ミヨーの元で学ぶ。ガーナのエヴェ族に関するアフリカ音楽の研究から影響を受け、やがてドラミングの研究のために1970年ガーナ大学アフリカ研究所でドラミングを集中して学ぶ。また1973年-1974年にかけてシアトルでバリのガムランを研究。ミニマル・ミュージックの概念に止まらない、アイデアと技法を凝らしてユニークな作風を確立。ECMにおける作品は3タイトルだが、他レーベルに多くの作品を残している。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Octet/Music For A Large Ensemble/Violin Phase」 ECM New Series 1168

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2007年7月23日 (月)

「Fish Out Of Water」 Charles Lloyd Quartet

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Img_ecm_1398『フィッシュ・アウト・オヴ・ウォーター』はチャールス・ロイドによるECMからの第一作目であるとともに、彼の音楽キャリアにおいて晩年へ賭ける本格的な再起の作品として大変興味深い。
 彼はコルトレーンの影響が強いが、そのスタイルを基本にしながらも独自の音楽スタイルを深化させている。静寂のカンバスに描き出される、無駄を削ぎ落としたスピリチュアルなトーンとサウンド。その音には、彼自身が人生の晩年にさしかかりながらも、過去・現在・未来をしっかり見据え前進を止めないという、強い信念と確信を感じる。優しく語り掛けるメロディックな美しさと、響きの奥に秘められている熱いメッセージに涙腺が緩む。この作品は只管に聴くべし、感じてくるまで只管に聴くべし。彼のひた向きなジャズメンとしての振る舞いに敬服・感銘。ちなみに、ジャケットのアートは彼の伴侶である「ドロシー・ダー」によるもの。
 ECMの、アーティストの本質をしっかり捉えた、地に足が着いた新鮮かつ大胆な作品制作に敬意を表する。(一幸斉)

★アーティスト
Charles Lloyd tenor saxophone, flute,
Bobo Stenson
piano,
Palle Danielsson double-bass,
Jon Christensen drums,
★アルバム・データ

Recorded July 1989
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover Painting: Dorothy Darr
Cover Design: Dieter Rehm
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1398  ◆ライヴ・イン・モントリオール超オススメDVD作品(一幸斉)

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2007年7月22日 (日)

Charles Lloydの紹介。

Charles Lloyd (チャールス・ロイド), tenor saxophone, flute
★プロフィール

 1938年アメリカ・テネシー州メンフィス生まれ。1966年の作品「フォレスト・フラワー」が大ブレイク。暫くの隠居生活の後、ミッシェル・ペトロイアーニ(ピアノ)の本格デビューに手を貸すため一時的にジャズシーンに復活。その後、健康上の困難を乗り越え、ECMを舞台に本格的復活を果たし現在に至る。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Fish Out Of Water」 ECM 1398

DVD盤 「ライヴ・イン・モントリオール」 超オススメ作品(一幸斉)

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2007年7月20日 (金)

Palle Danielssonの紹介。

Palle Danielsson (パレ・ダニエルソン), double-bass
★プロフィール
 1946年スウェーデン・ストックホルム生まれ。ECMのベーシストの中では比較的地味な存在ではあるが、キース・ジャレットの「ヨーロピアン・カルテット」をはじめ、ボボ・ステンソンとのプロジェクトバンド「Rena Rama」で活躍。最近では「Nordan」のメンバーとして北欧トラッド・ミュージックでも活躍。ECMでのキャリアは長く、さまざまなフォーマットに参加して多くの作品を残す。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Fish Out Of Water」 ECM 1398 (Charles Lloyd リーダー作品)
「Nordan」 ECM 1536 (Lena Willemark, Ale Möller リーダー作品)

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2007年7月17日 (火)

「A Closer View」 Ralph Towner, Gary Peacock

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Img_ecm_1602ECMを代表するギターとベースの大御所、ラルフ・タウナーとゲーリー・ピーコックのデュオ作品。この「A Closer View」は情景描写が実に豊かで、聴き手がそのイメージを大きく膨らますことができる点では特筆すべき名盤であろう。散歩のお伴には絶妙な楽しさがあると想像する。
 アルバム全体のイメージと構成が明確で最後まで飽きることなく聴ける。楽曲ごとの曲想も大変ユニークで、インプロヴィゼーションとアンサンブルが絶妙で心地よい。冒頭のOpalesqueはオパールの光のシャワーを浴びているような感覚が爽快だ。郷愁的メロディーが美しい7曲目のPostcard To Saltaと9曲目のAmber Captiveは、心にガツンと響きそしてジンジン沁みる。デュオというユニットを超越したミニマム・オーケストラに拍手。(一幸斉)

★アーティスト
Ralph Towner classical and 12-string guitars, Gary Peacock double-bass,
★アルバム・データ
Recorded December 1995
Rainbow Studio,Oslo
Engineer:Jan Erik kongshaug
Cover Photos: Jean Guy Lathuiliere
Design: Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1602
ラルフ・タウナー音楽書籍 ギターリストは必見の書!

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2007年7月16日 (月)

Ralph Townerの紹介。

Ralph Towner (ラルフ・タウナー), classical and 12-string guitars
★プロフィール
 1940年アメリカ・ワシントン州チェハリス生まれ。トランペットとピアノを独学し、オレゴン州立大学で作曲により学士号を取得。ウィーンに渡ってクラシック・ギターを修得。60年代後期にはポール・ウィンター・コンソートに参加。1970年にオレゴンを結成。1972年にECMでの第一作「トリオ/ソロ」を発表以来、ソロをはじめ、さまざまなフォーマットで多くの作品を残している。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「A Closer View」 ECM 1602

ラルフ・タウナー音楽書籍 ギターリストは必見の書!

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2007年7月15日 (日)

Gary Peacockの紹介。

Gary Peacock (ゲイリー・ピーコック), double-bass
★プロフィール
 1936年アメリカ・アイダホ州バーレイ生まれ。13歳からピアノを始め、1954年から2年の兵役に就き、この間にベースをマスター。除隊後ロス・アンジェルスでアート・ペッバー、ハロルド・ランド、バド・シャンク等と活動。1962年にニュー・ヨークに出てポール・ブレイ、ドン・チェリー、アルバート・アイラー、サニー・マレイらと共演。60年代後期一時的に音楽を断念し日本に滞在する。その折1970年には名盤「銀界/山本邦山+菊地雅章」を残す。70年代後半はアート・ランディとのトリオで活躍。1977年にキース・ジャレット、ジャック・ディジョネットとトリオで「Tales of another」を録音。同トリオは1984年からキース・ジャレット・トリオの『スタンダーズ』として活動している。その他、日本人プレーヤーの富樫雅彦、佐藤允彦、菊池雅章とのユニットでも活躍。ECMにはさまざまなフォーマットで多くの作品を残している。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「A Closer View」 ECM 1602

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2007年7月14日 (土)

お知らせ。「サイト内検索」の開設

★毎度【ECMの幸せ】を、ご覧頂きまして有難うございます。
この度、左サイドバーに「サイト内の検索」を新たに開設いたしました。まずは「アーティスト別」検索ページを1ページにまとめ、表形式で一読できるように致しました。まだまだコンテンツが少ないですが徐々に増やしていきますので、どうぞご利用ください。
また、近々に「ジャンル別」の検索ページを開設する予定です。ECMは幅広いジャンルにわたって制作されており、中には明確にジャンルを特定できない作品も少なくありません。できるだけ利便性を考慮したページにしたいと思いますので、ご期待ください。(一幸斉)

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2007年7月12日 (木)

「Goodbye」 Bobo Stenson

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Img_ecm_1904■ ECMには多くの素晴しいピアニストが存在するが、その中でも私はボボ・ステンソンが一番好きである。思うに現時点において、彼の最高傑作と言ってもいい作品であろう。燻銀の極み、匠なる音の絵師の如く、静寂の空間にこぼれ落ちるトーン、そして柔らかく広がるサウンドと語りかけてくる説得力あるフレーズ。アルバム・ジャケットの美しい写真に象徴される摩訶不思議な魅力に脱帽。おそらく比肩・類似する作品はまず皆無であろう。
 ボボ・ステンソンのピアノは質実剛健、リリカルで音に無駄がない。奏でるフレーズには説得力と個性が光る。そういう意味ではキース・ジャレットとは全く違う魅力を備えたピアニストであろう。ベースのアンデシュ・ヨルミンは、柔軟なアンサンブルに長けたテクニシャン。その意味においてだが、ピアノトリオのベースという存在で個性は全く違う訳だが、スコット・ラファロ(ビル・エヴァンス・トリオで有名)を彷彿とさせる感がある。ドラムのポール・モチアンは、古くはビル・エヴァンス、菊池雅章(デザートムーン)、マリリン・クリスペル等とのピアノ・トリオのキャリアには凄いものがある。その独特な存在感とスティック捌きは、まさに彼はピアノ・トリオのために生まれてきたドラマーではなかろうか。
 さてアルバムの内容だが、冒頭に述べた如くの極上の演奏であることは間違いない。そして幅広い選曲は、3人のボキャブラリーの深さに敬服。よって曲ごとのコメントは必要なかろう。(一幸斉)

★アーティスト
Bobo Stenson piano, Anders Jormin double-bass, Paul Motian drums,
★アルバム・データ
Recorded April 2004
Avatar Studio,New york
Engineer: James A,Farber
Assistant: Aya Takemura
Cover Photos: Ioannis Voulgarakis
Liner Photos: Robert Lewis
Design: Sascha Kleis
Produced by Manfred Eicher
An ECM Production
ECM 1904

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2007年7月11日 (水)

Paul Motianの紹介。

Paul Motian (ポール・モチアン), drums
★プロフィール
 1931年フィラデルヒィア、ペンシルバニア生まれのアルメニア系アメリカ人、ドラム奏者。12歳でドラムをはじめ、1954年よりプロとして活動。1959-64年ビル・エヴァンス3のドラマーとして活躍し有名になる。1963-4年ポール・ブレイ、1967-76年キース・ジャレットとプレイ。マリリン・クリスペルや菊池雅章等のピアニストとの豊富なキャリアがある。一方リーダー作の中には、ビル・フリセールをはじめとするギターに依存するユニットも少なくない。70年代初期よりECMにリーダー及びサイドメンとして多くの作品を残す。その独特な存在感とユニークなドラミングが特色。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Goodbye」 ECM 1904 (Bobo Stenson リーダー作品)

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2007年7月10日 (火)

Bobo Stensonの紹介。

Bobo Stenson (ボボ・ステンソン), piano
★プロフィール
 1944年スエーデン生まれのピアニスト。1960年代前期より頭角を現し始め、60年代後期にはジョージ・ラッセルG所属のトランペッター、ドン・チェリーとの交流を持つ。70年代後期より80年代前期はパレ・ダニエルソンとのプロジェクトバンドRena Ramaを中心に活動。1988年にはチャールス・ロイド4に参加。1996年頃よりトーマス・スタンコGに参加。ECMにリーダー作品と、サイド面としての作品を多く残している。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Fish Out Of Water」 ECM 1398 (Charles Lloyd リーダー作品)
「Goodbye」 ECM 1904

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2007年7月 8日 (日)

Anders Jorminの紹介。

Anders Jormin (アンデシュ・ヨルミン), double-bass
★プロフィール
 1957年スウェーデン生まれのコントラバス奏者。70年末頃よりスウェーデンの音楽シーンに姿を現し始める。1984年に初のリーダー作品「Nordic Lights」を録音する。同郷のボボ・ステンソンやチャールス・ロイド4、トース・スタンコG等で活躍。ECMにリーダー作品と、サイド面としての作品を多く残している。最近では北欧トラッド・ミュージックのアーティストである、レーナ・ヴィッレマルクやシニッカ・ラングランド等との作品があり、その即興的に歌われるフォーク・ミュージックは大変興味深い。民族・伝統に根ざしたバックボーンは魅力的な音楽性を秘めている。

★ディスコグラフィー [CDレビュー分]
「Goodbye」 ECM 1904 (Bobo Stenson リーダー作品)

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